シアリス・シアリスジェネリックの作用機序はバイアグラとレビトラと同様に、性的刺激により一酸化窒素(NO)の局所的な遊離が生じる際にサイクリックGMPを分解する酵素であるPDE-5の働きを阻害することにより海綿体への血流量を増やし勃起を促します。
タダラフィルは組織構造がシルデナフィルやバルデナフィルと異なりブロック状であるため、水に溶けにくい性質があります。そのため分解されにくく、ゆっくり長い時間をかけて体内に吸収されていきます。
※画像は日本新薬株式会社の公式HPより転載
タダラフィルを服用してから効果が発揮されるまでの時間には個人差があります。空腹時の服用では1時間程度が目安となります。効果が出にくい体質の方でも3時間程度で効果が発現します。
シアリス・シアリスジェネリックの最高血漿中濃度到達時間は10mgで服用後30分~4時間、20mgで1時間~4時間、半減期はともに約11時間半~17時間です。
効果持続時間は10mgで24時間、20mgで36時間持続します。長時間効果が持続し、性行為直前に服用する必要がなく慌てる心配もありません。
・いつでも食事のタイミングを気にせず服用できます。
・シアリスジェネリックの勃起を助ける効果は36時間にわたり認められています。
・ライフスタイルに合わせた服用が可能です。
・シアリスジェネリックは性的刺激があった時、自然な勃起を助ける薬です。
成人男性はシアリス・シアリスジェネリック(タダラフィル)を1日1回、性行為のおおよそ1~2時間前に水などで服用してください。
服用間隔は24時間以上の間隔を空けてください。食事の影響は受けにくいとされますが、空腹時の服用が推奨されます。空腹時服用で明瞭な効果が実感できます。
シアリス・シアリスジェネリック20mg錠の有効効果時間は最長36時間ですので服用間隔24時間では薬効の持続時間が重複することになり、不安に思う方もいらっしゃいますが問題はありません。シアリス・シアリスジェネリックは安全域を広めに確保しているED治療薬です。例えば肺高血圧症の治療にはタダラフィルとして倍量の40mgを連日投与することになっています。つまり20mgの連日使用は1日1錠、かつ服用間隔24時間を正しく守っていれば過度な心配をする必要はありません。
有効効果時間とは、服用した本人において性欲が高まった回数に応じて勃起を促す効果が認められる時間のことを指します。
シアリスジェネリックは長時間、効果が持続するため前もって服用しても問題なくライフスタイルに合わせた服用が可能です。効果時間の間に刺激なしで勃起し続けることはありません。(シアリス・シアリスジェネリックは催淫剤や性欲増進剤ではありません。)
シアリスの販売元である日本新薬の公式ホームページによりますと、外国で健康な成人18例にタダラフィル20mgを食後(高脂肪食)、空腹時に単回経口投与したところ、血中に存在するタダラフィル濃度にはほぼ変化は見られなかったというデータがあります。
※画像は日本新薬株式会社の公式HPより転載
一般的な食事後にシアリスを服用した場合でもその効果を実感できたという方は多くいます。効果を実感できなかったという場合は大量の飲酒後、もしくは脂肪分の多い高カロリー食後(焼肉等)に服用したなど適切な服用方法を守らなかったという事が多く見受けられます。
空腹時に服用するメリットとして、効果を明確に発揮させる目的、効果が発揮されるまでの時間を早めるといったことが挙げられます。
どうしても食事せざるを得ない場合は食膳1時間程度前に、また食事後の服用の場合は高カロリーの食事(目安として800kcal以上)とアルコールの多量飲酒を控え、食後2時間程度後に服用することをお勧めします。
アルコールの摂取に関しては様々な意見があるようです。適度なアルコールの摂取はリラックス効果やプレッシャー・ストレスからの解放など精神安定効果をもたらし、さらに性欲を増加させます。アルコールの効果とED治療薬の効果で勃起を確実なものへと導く手助けをしてくれる可能性があります。
さらにアルコールにはリラックス効果の他に「アルコールデヒドロゲナーゼ」という酵素の働きを活性化させる効果もあります。このアルコールデヒドロゲナーゼには活性酵素を除外して酸化ストレスを減少させる作用があります。酸化ストレスはEDの原因にもなりますのでアルコール摂取によるED改善効果が期待できます。
しかしアルコールには神経を麻痺させる効果があることもよく知られており、過度な摂取で神経が正常に機能しなくなり、脳に対して過度の抑制が働いてしまいます。この時に性的な興奮まで抑制されてしまうので勃起不全が起きる可能性があります。
つまり過度の飲酒後にタダラフィルを服用しても効果が期待通り発揮されないおそれがあります。アルコール摂取の適量には個人差がありますので、まずは自身の適正量を把握することから始めてください。副作用が出やすい体質の方は無理なアルコール摂取には十分注意する必要があります。また、飲酒により副作用が増加してしまうおそれもありますので注意が必要です。
次に睡眠への影響ですが、タダラフィルが持つ血管拡張作用により身体全体の血行が良くなり、寝つきが悪くなる、睡眠が浅くなるといったことが起きる可能性があります。特に効果時間の長いタダラフィルにおいてはそういった症状が出やすい傾向にあります。
Eシアリス・シアリスジェネリックの副作用は頭痛、顔のほてり、紅潮、目の充血、鼻づまり、動機、めまい、消化不良等。これらの症状は服用した3割弱の方に見受けられます。
上記の副作用は血管が拡張し血流量が増加することで起きるとされ、ほとんどの場合は時間経過とともに症状は自然に治まります。過度な心配は不要です。
逆に心配しすぎたり不安な心理状態で使用し続けると、副作用が通常時よりも強く現れてしまう可能性があります。不安からくる心因性EDになるおそれもありますのでご注意ください。また「まぶしい」、「青い眼鏡をしているよう」といった症状が一過性の視覚異常として現れる可能性があります。
シアリスの添付文書によると、承認時の国内用量反応試験において本剤5mg・10mg・20mg群に割り付けられた総症例257例中70例(27.2%)に副作用が認められました。
頭痛29例(11.3%)
紅潮13例(5.1%)
ほてり9例(3.5%)
消化不良(2.3%)
などです。
タダラフィルは心臓病でニトログリセリンなどの硝酸薬などを服用している方は併用できません。同時に服用することで急激に血圧が下降し、重篤な副作用が起きる可能性があるためです。他に狭心症の薬剤、アミオダロン等の抗不整脈薬、抗真菌薬など。これらを服用している方は医師と相談し、シアリスジェネリックの服用ができるかどうか検討してください。
シアリスジェネリックが効かない場合、以下の対応をしてみましょう。
・リラックスできる環境を整えましょう。
・お酒を飲みすぎないで
・一度であきらめないで!
・気になることは医師にご相談ください。
緊張や不安、ストレスがあると勃起しにくくなることがあります。パートナーとゆっくり時間が取れるといいでしょう。また適量のお酒はリラックスすることができますが、飲みすぎると大脳の働きが抑えられ、勃起しにくくなることがあるのでお酒は控えめにしましょう。
初めて服用する場合は、緊張や不安のため効果が十分発揮されないことがあります。服用1回目に効果が実感できなくても、あきらめず何度か試みてください。(服用4回目まで効果が得られた方の割合が増えていくことが分かっています。)
シアリスジェネリックを何度か服用しても効果が十分でない、あるいは好ましくない作用があった場合は医師にご相談ください。
タダラフィル(Tadalafil)は様々な疾患の治療に使われています。ED治療薬「シアリス」の主成分で血管拡張作用により長時間勃起の効果が持続することで知られ、効果が10mgで24時間、20mgで30~36時間ほど持続するED薬です。タダラフィルはPDE-5阻害剤に分類され、シアリスやシアリスジェネリックとしての作用機序は勃起を抑制するPDE-5を阻害して作用します。タダラフィルはED、前立腺肥大症、肺動脈性高血圧症(肺高血圧症)に適応があります。
国内でタダラフィルを主成分とした医薬品は、ED治療薬「シアリス(Cialis)」や前立腺肥大症薬「ザルティア(Zalutia)」、肺動脈性高血圧症(肺高血圧症)薬「アドシルカ(Adcirca)」があります。
すべて日本イーライリリー社が製造し、日本新薬が国内で販売し国内で承認・認可されています。シアリスは保険診療外のため薬価はありません。副作用はシアリス・シアリスジェネリック、ザルティア、アドシルカとも成分・作用機序も同じ、効果や副作用も併用禁忌薬も同じです。狭心症薬の硝酸剤や抗不整脈薬の塩酸アミオダロン等が併用禁忌。詳しくは添付文書などで確認したり、医師と服用をご相談ください。タダラフィルの正規品には50mg錠・100mg錠はなくすべて偽物です。
一般名(和名) | タダラフィル |
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一般名(欧名) | Tadalafil |
ステム | 血管拡張作用を持つホスホジエステラーゼ5(PDE-5)阻害剤 |
科学名 | (6R,12aR)-6-(1,3-Benzodioxol-5-yl)-2-methyl-2,3,6,7,12,12a-hexahydropyrazino[1′,2′:1,6]pyrido[3,4-b]pyrido[3,4-b]indole-1,4-dione |
分子式 | C22H19N3O |
分子量 | 389,40 |
性状 |
白色の粉末
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分配係数 | 2.89(1-オクタノール/水系) |
吸湿性 | 吸湿性を認められず |
ザルティアは前立腺肥大症に伴う排尿障害に効果がある薬です。主成分はタダラフィル。前立腺とは膀胱のすぐ下にある臓器で、肥大することで尿道を圧迫します。そのため尿の勢いが悪くなり、排尿にも時間がかかるようになります。さらに残尿感や頻尿と言った症状も出てきます。このような状態の場合「前立腺肥大症」と診断されます。
タダラフィルは、PDE5を阻害することにより、前立腺及び膀胱平滑筋、並びに下部尿路血管の平滑筋内cGMP濃度を上昇させる作用があります。この作用により血管拡張作用を介した血流増加が前立腺肥大症に伴う排尿障害の症状緩和につながります。
ザルティアは保険診療の対象となるためED治療薬シアリスと同じ成分が保険適用で安価に処方されると勘違いされた時期がありました。ザルティア処方は転用防止のために検査などで前立腺肥大症と診断される必要があります。
本製剤の効能・効果に関連する使用上の注意において
「本罪の適用にあたっては、前立腺肥大症の診断・診療の関する国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、適切な検査により診断を確定すること」とされており、適切な検査により前立腺肥大症と算段された場合に限り算定できること。また、診療報酬明細書の記載に当たっては、尿流測定検査、残尿検査、前立腺超音波検査等の診断に用いた主な検査について、実施年月日を摘要欄に記入すること。
*ザルティア錠に関する厚生労働省からの通達 日本泌尿器科学会HPより
このように保険診療でザルティアを処方する場合、前立腺肥大症と診断されないと処方できず、検査費用もかさむために逆に割高になります。またED治療の目的で使用し重い副作用が発症した場合、副作用救済制度の適用対象となりませんのでご注意ください。
アドシルカは肺動脈性高血圧症の治療薬で、主成分はタダラフィル。肺の血管が狭くなることで心臓が通常よりも強い力で血液を押し出すようになり、その負担が心臓に掛かることで心機能が低下してしまう病気です。肺血管平滑筋における主要なcGMP分解酵素であるPDE5を選択的に阻害することにより、肺組織中のcGMPを優位に増加させ血管弛緩反応を発生させます。 飲み方は1日1回、40mgを服用します。ED治療薬シアリスの極量は20mgですので、およそ倍の用量を服用することになります。アドシルカも厚生労働省の承認を得ていますので保険診療で処方されますが、こちらもザルティアと同じく本来の目的以外では処方が認められていません。もちろん副作用救済制度の適用対象ではありませんのでご注意ください。
アドシルカがタダラフィルとして通常1日40mgであるため「なんだ、シアリス・シアリスジェネリックは40mgを飲んでも平気なのか?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。タダラフィルは適応症に応じて用量が違います。前立腺肥大症薬「ザルティア」として1日5mg、ED治療薬「シアリス・シアリスジェネリック」として1日10mg・20mg、肺動脈高血圧症薬「アドシルカ」として1日40mgとなっています。アドシルカの臨床試験結果から判断すると確かに大きな問題はなさそうです。ただED治療に適応があるのは20mgまでで十分な効果を発揮します。適切な用量を守って正しいED治療をしましょう。
タダラフィルには、シアリス、ザルティア、アドシルカ以外にも新たな分野での効果の研究がおこなわれています。タダラフィルを継続して服用することでのED改善効果、血管のアンチエイジング効果、心肺機能を高める効果、インスリンの効果を高める作用など多くの効果が報告されています。
シアリス・シアリスジェネリックの主成分タダラフィルには、副次的な効果として血管の健康全般を促進する可能性があることが判明しています。それは性交渉とは関係なく、毎日または2~3日に1回の継続的な服用を行うことで、血管機能の向上が図れるといった内容です。海外からの研究報告では血管年齢を若く保つアンチエイジング薬としての効果が期待されています。バイアグラ(シルデナフィル)やレビトラ(バルデナフィル)においてはこの定期的服用による健康改善効果は期待できません。現在3種類あるED治療薬ではこのシアリス(タダラフィル)にのみ唯一、定期服用によるアンチエイジング効果が期待できます。 連続した服用を行った際に副作用のことを気になさる方もいらっしゃることと思いますが、基本的には問題ありません。タダラフィルは他のED治療薬と比較しても副作用発現の頻度は低く、出ても症状は軽めです。故に過度に不安になる必要はありません。 ただ現在の国内ではこのような定期服用は承認されておらず、また実際の所このように定期的にシアリスを服用することは経済的にも余裕がないと難しいでしょう。
タダラフィルはED(勃起不全)治療薬以外にも前立腺肥大症や肺動脈性高血圧症に有効性があることはよく知られています。また海外における最近の研究ではタダラフィルは糖尿病の治療にも有効性があるのではないかという説が出て大きな話題になりました。タダラフィルにはブドウ糖を体内に取り込む作用がありインスリンの作用を高める効果が期待できII型糖尿病の方に対し有効性が検討されています。