心疾患とEDの関係性

心疾患

心疾患とは脈の乱れを起こす不整脈、先天性の心臓病など様々な心臓の病気の総称です。動脈硬化などが原因で冠動脈が狭くなったり、閉塞したりして心臓に血液が行かなくなる疾患を虚血性心疾患と言います。虚血性心疾患に含まれるものは狭心症、心筋梗塞などがあり、この疾患の名前を聞いたことがある人も多いと思います。

不整脈

心臓は1日に約10万回も動いていますが、不整脈とは脈拍が遅すぎたり、速すぎたりと心拍のリズムが一定ではなく不規則的な状態になることです。
脈拍が1分間に50回以下になると徐脈と言い、40回以下になると息切れやふらつき、めまいなどが出てきやすくなります。
脈拍が1分間に100回以上になると頻脈と言い、急に胸がドキドキする、脈が飛ぶ、吐き気、胸が苦しくなる、胸が締め付けられるなどがあります。突然120回以上になると病的な頻脈の可能性があります。
しかし、脈がたまに飛んだり、自覚症状のない徐脈や頻脈の場合は殆ど心配はいりません。不安や心配を持ちすぎたり、過呼吸になったりすることで起こる不整脈は落ち着きを取り戻すと殆ど解消されます。

狭心症

狭心症は年を重ねるにつれて冠動脈の血管壁にコレステロールが溜まり、血管の内側が狭くなります。この狭くなった状態だと血液が十分に流れなくなります。すると心臓を動かす血液が不足してしまい心筋虚血になります。虚血状態になると胸が痛んだり、圧迫感を感じたりします。これは心臓から危険信号を出している為です。この状態を狭心症といいます。

心筋梗塞

心筋梗塞は冠動脈が完全にふさがり、心筋に血液が行かなくなり、心筋が壊死してしまった状態のことを言います。胸が苦しくなったり、締め付けられ、冷や汗が出たり、吐き気がしたりします。このような症状は長時間続くこともあります。

EDと虚血性心疾患の関係性

上記で記載した狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患はEDとの関係性が深く関わっています。虚血性心疾患で塞がれる血管は陰茎にある陰茎動脈も塞ぐことがあり、陰茎に十分な血液が流れなくなってしまいEDになることがあるのです。
そんな心疾患の方でもED治療薬を服用出来る方と服用出来ない方がいます。
虚血性心疾患を患っている方の場合、冠状動脈の拡張を促すお薬(硝酸剤やニトログリセリン)などを処方されることが多いです。これらのお薬は血管を拡張させる作用があるため、シアリスなどのED治療薬との併用が出来ません。併用してしまうと急激に血圧が下がりすぎてしまう危険性があるためです。

また軽度の不整脈の場合は医師から運動制限をされていなければED治療薬を服用出来ることもあります。しかし、塩酸アミオダロンやアンカロンをなどのお薬は併用禁忌となることが多いので注意が必要です。

心疾患を患っていても「子供が欲しい」などの理由でED治療薬を試したい方もいると思います。その場合は掛かりつけの医師と今後の治療方針について相談してみて下さい。publicdomainq-0014249xwg

シアリスは血管を拡張させます

男性が勃起するのは性器の海綿体に血液が集まることで起こります。血液を集めるのに重要な役割を担っているのがcCMP(環状グアノシン-リン酸)という物質です。cCMPは男性器が刺激されることによって形成され、海綿体の筋肉を緩ませる効果があります。このことによって海綿体に血液が流れ、陰茎内の圧力が高くなり勃起するようになります。cCMPが出っぱなしだと勃起状態が続いてしまうため、射精などの性的興奮が治まるとPDE5(ホスホジエステラーゼ5番)という酵素がcCMPを壊すことによって、海綿体の血管が収縮し勃起が治まります。
しかし加齢などが原因でcCMPが出づらくなります。cCMPが出づらくなっているにもか関わらず、PDE5が出続けることによりEDになってしまいます。
シアリスはこのPDE5を阻害してくれます。PDE5を阻害すると海綿体の血管が広がった状態になるので、硝酸剤やニトログリセリンなどの血管を拡張させるお薬と併用してしまうと血圧が急激に下がってしまう危険性があるため、併用禁忌となっています。publicdomainq-0018982ywf

正しく服用すれば素晴らしいシアリス

今回のコラムでは服用してはいけない人や、シアリスに影響の出る食べ物のことを書いてきましたが、シアリスの注意点などを知って服用するのと、何も知らないで服用するのでは、いろんなことを知って服用した方が良いです。もし、何も知らないで服用し、血圧が急激に下がってしまったり、副作用が強く出てしまったら服用した本人も辛いですし、相手にも驚かれてしまいます。
シアリスは食事の影響も少なく、長時間効果を発揮してくれる素晴らしいED治療薬です。
「心臓が弱いからED治療薬は試せないだろう」と1人で悩んだり、「注意点なんかどうでもいいからED治療薬が欲しい」と考えるのではなく、クリニックで不安なことや注意しないといけない事などドクターに相談してED治療薬を処方してもらえれば悩みも解決することでしょう。